『限りある時間の使い方』
効率のいい時間の使い方が書いてあるのかと思いきや、「効率よくあれもこれもなんてできないから、あきらめなさい」という本。
限界を受け入れるというのは、つまり「何もかもはできない」と認めることだ。
必要なのは効率を上げることではなく、その逆だった。
すべてを効率的にこなそうとするのではなく、すべてをこなそうという誘惑に打ち勝つことが必要だったのだ。
この本を読んで、「効率よく時間を使うことがいいことだ、って洗脳されていたんだなー。そもそも時間がないと悩むこと自体が間違いだったな。」と思わされました。
僕たちはみんな、テイラーが指摘するような過ちをあまりにも頻繁に犯しているのではないだろうか。つまり、自分が今やっていることーー今まさに生きている人生ーーを、何かの準備に使わなければ気がすまないということだ。
これなんて、まさにその通りですよね。
いい学校に入るために勉強して、いい企業に勤めるために就活して、収入をアップさせるために勉強して資格を取って、老後のために節約して貯金をして健康も維持して…その準備が実を結ぶときっていつなの!?
「生産性アップ」や「タイムマネジメント」と書いてある本やネットの記事に飛びついちゃうタイプの方に、この本、ぜひオススメしたいです。
そういう方ほど、「そうは言っても、やりたいことや、やらなきゃいけないことが多いんだよ」って思うかもしれませんが、
選べなかった選択肢を惜しむ必要はない。そんなものは、もともと自分のものではなかったのだ。あなたが何を選ぶとしてもーー家族を養うためにお金を稼ぐ、小説を書く、子供をお風呂に入れる、ハイキングに出かけて地平線に沈む淡い冬の太陽を眺めるーーそれはけっしてまちがいではない。
本当はなかったかもしれない貴重な時間の過ごし方を、自分自身で選び取った結果なのだから。
こんな考え方もありますよ。
どれを選んでどれをやめるか、私も決めなきゃなぁと思っております。後ろに積まれている仕掛かり中の本のプレッシャーがすごいので…
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