『フェミニストってわけじゃないけど、どこが感じる違和感についてーー言葉にならないモヤモヤを1つ1つ「全部」整理してみた』
「これ、ちょっとおかしくない?」と思ったときに、「フェミニストってわけじゃないけど」と前置きをするのは、
日常生活のなかで自分を守るためにも、自分はフェミニストだとは口にしにくいのだ。フェミニストと自称したとたん、『大げさで面倒な人』にされてしまう。
これが理由って、本当によくわかります。この手の話題がすぐに「男vs声のデカい女」みたいになってしまうのって、なんでなんでしょうね?
といっても、この本は決して男性を非難しているのではなく、「男の方がもっと大変だ」と言うなら変えた方がいい、
「みんなで苦しくなる」のではなく、「みんなでよくなる」方向に進んでいけばいい。
という内容です。
(会社の飲み会で妻が怖いと笑いの種にすることに対して)他人を笑わせようと、いちばん身近なパートナーを笑い者にするその冗談、そろそろやめにすべきときなのでは。
男性の家事が特別なことであるかのように話題になるのは、それだけあたりまえではなかったからだ。
(Me tooを気にして女性と接触しないようにしようとする人について)女性社員と食事をしたら告訴されるという、その安易な考えに対して聞きたいものだ。なぜ女性に「誤解」されると思うのだろう。(中略)
それは女性を安易に性的対象と見ていた世の中の雰囲気に、自分も染まっていたからではないだろうか。そんな気持ちが自分のなかにあるのを知っているから、うっかりやってしまうことを避けようと、接触そのものを警戒しているのではないか。
わかるわかると思って読み進めていましたが、著者は韓国の方なんですよね。日本と同じじゃないですか…
女性が不平等について声をあげる理由のひとつって、
私が感じたことに対して、夫にはもう少しきちんと耳を傾けて欲しかった。自分が「知らない」ことは、だからといって「存在しない」ということではないのだから。
これなんですよね。
たとえば、他の女性がセクハラにあった話だって、女性からしてみたら他人ごとではなく、いつ自分も同じ目に遭うかわからない。そういう怖さが常にあることを知ってほしいし、共感してほしい、ってこと。
タイトルのとおり、モヤモヤを整理して言語化してくれているので、「そう、それ!」とスッキリする本です。
「こんな風に思ってるんだな」というのがわかりやすいので、男性にもオススメしたいのですが…読んでもらえるのかな?
フェミニストってわけじゃないけど、どこか感じる違和感について 言葉にならないモヤモヤを1つ1つ「全部」整理してみた [ パク・ウンジ ]
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